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200万円でリフォームはどこまでできる?箇所別の内訳も紹介 

住宅は、大事に手入れをしながら暮らしていても、定期的にメンテナンスやリフォームが必要です。特に、10年目をすぎたあたりから外壁や屋根などの外光にさらされているところ、キッチンやトイレ、お風呂などの水回りを中心に設備の劣化は進みます。

気になるところ、老朽化が進んできたところを全てリフォームできれば理想的ですが、なかなかそうもいきません。

この記事では、200万円でどのくらいのリフォームができるのかをご紹介します。限られた予算で効果的にリフォームを進めていく上で、どんなリフォームにどのくらいの費用がかかるかを把握しておく必要があります。

リフォームを検討している方はもちろん、今すぐは考えていないという方も、今後のリフォーム計画の参考にしてください。

200万円でできるリフォーム【外回り編】

外壁や屋根といった、家の外回りに関連するリフォームにはどのようなものがあるでしょうか。また、200万円の予算で、どの程度のことができるのでしょうか。

外壁のリフォーム

外壁のリフォームには、塗り替え、重ね張り(カバー工法)、張り替えの3タイプがあります。

塗り替えは、今ある外壁の上から塗料を塗り重ねていく工法です。ご紹介する3つの工法の中で一番費用もかからず、手軽にイメージチェンジすることができます。ただし、外壁にクラック(ひび割れ)が入っている場合などには塗り替えだけでは対応できません。目立った損傷がないけれど、経年劣化による汚れ、色褪せなどがみられる場合におすすめです。工期は1週間から10日程度とされています。

重ね張り(カバー工法)は、今ある外壁を壊さずに、上から新しい外壁を貼り付けていく工法です。外壁が二重になるため、外に面する外壁が新しくなる以外にも防音性や断熱性が高くなるメリットがあります。工期は10日から2週間程度です。

張り替えは、今ある外壁を壊して新しく外壁を貼り替える工法です。一度外壁を剥がすので、壁の内側までメンテナンスできるメリットがあります。工期は2週間半から3週間程度です。

屋根のリフォーム

屋根のリフォームには、塗り替え、重ね葺き(カバー工法)、葺き替えがあります。

塗り替えは、今ある屋根に塗料を塗り直していく工法です。屋根の耐久性を高め寿命を長くすることができます。費用は使用する塗料や屋根の面積、足場の組み方などによっても異なりますが、工期は10日から2週間程度と比較的短期間で行うことができます。

重ね葺き(カバー工法)は、今ある屋根の上に屋根材を被せる工法です。屋根材には痛みがあるものの、下地などは十分使える場合に向いている工法です。瓦屋根など重量のある素材の屋根には使うことができませんが、廃材がでず環境に優しい、コストパフォーマンスがよいなどのメリットがあります。工期は10日から2週間程度のことが多いです。

葺き替えは今ある屋根を剥がし、新しい屋根材を乗せ替える工法です。屋根の内部まで腐食が進んでいる場合などに有効です。また、屋根材を変更することができるので、より軽い素材に変更することで減震性を高めることもできます。工期は2週間から20日かかります。

200万円でできるリフォーム【家の中編】

建物の内部のリフォームでは、200万円でできるものにはどのようなものがあるでしょうか。

床の張り替え

前章でみてきた「外壁」「屋根」と同じように、床のリフォームにも床の重ね張り、張り替えがあります。

床材以外に、巾木の交換も必要です。それに加え、張り替えの場合には古い床をはがす作業代が、張り替えと同時に床暖房を入れたい場合には床暖房に関連する費用が、それぞれかかります。

マンションの場合には、使用できる資材の種類が制限される場合もあります。事前に管理組合に確認しておくとよいでしょう。

壁紙の張り替え

壁紙の張り替えにかかる費用は、使用するクロスのグレードによって異なります。クロス代がどれくらいかかるかは以下の式で求められます。

床4辺の長さの合計×天井の高さ×1.2×クロス平米単価

クロスの単価は、「〇〇円/㎡」で表記される平米単価と、「〇〇円/m」で表記されるメートル単価があります。多くの場合クロス幅は0.9mなので、メートル単価の場合には0.9㎡あたりの金額ということになります。価格を比較する際には注意が必要です。

また、壁紙張り替えには、クロス費用以外にも以下のような費用がかかることを頭に入れておきましょう。

  • 養生費用
  • 既存の壁紙を剥がす費用
  • 剥がした壁紙を処分する費用
  • 壁紙の下地を整える費用
  • 大型の家具や家電を移動する費用

水回りのリフォーム

水回りのリフォームには、システムキッチンの入れ替え、バスシステムの入れ替え、トイレの交換、洗面台の入れ替えなどがあります。

水回りを一度に入れ替えようとすると、200万円には収まらない可能性もあるので、前もって優先順位を考えておくと、スムーズです。

200万円のリフォームの箇所別内訳

ここまで、どのようなリフォームがあるのかをご紹介してきました。

ここからは、リフォームの内容によっていくらくらい費用がかかるのかご紹介します。どこに依頼しても、価格には「どのような資材を使うか」が一番大きく影響します。

玄関

玄関は、リフォーム内容によって以下のような費用がかかります。

ドア交換は引き戸から開き戸や開き戸から引き戸のようにタイプの違うドアへの交換となると、工事費がかかりリフォーム代が高額になる傾向にあります。

工事内容  費用 
ドア交換  25万円〜 
クロス交換  3万円〜 
シューズクロークの設置  20万円〜 
スロープの設置  40万円〜 

部屋

6畳の部屋をリフォームした場合にかかる費用は以下の通りです。

畳をフローリングに変更する場合には下地の変更も必要なため、床材の変更に比べて工事費用が高額になる傾向にあります。

工事内容  費用 
クロス変更  45千円〜 
床材変更  重ね張り工法…6万円〜 

張り替え工法…9万円〜 

和室から洋室へリフォーム 

(クロス張り替え、天井クロス張り替え、床材変更) 

30万円〜 
内窓取り付け  8万円〜 
ドア交換  6万円〜 
間仕切り設置  50万円〜 

キッチン

キッチンでは、以下のようなリフォームが考えられます。システムキッチンの入れ替えは、壁付けキッチンから対面式キッチンへの変更などキッチンの位置の変更などを伴うと、工事費が高額になりやすいです。

工事内容  費用 
システムキッチン交換  50万円〜 
ガスコンロ交換  35千円〜 
レンジフード交換  4万円〜 
ビルトイン食洗機設置  10万円〜 
背面収納・壁面収納のリフォーム  20万円〜 

トイレ

トイレのリフォームで多いのが、手すりを新設するケースです。手すりのタイプによっても費用は異なります。

また、10年前後使用した便器を交換するケースも多いです。便座だけの交換も可能ですが、その後のメンテナンスや節水性能などを考慮して、便器ごと交換するケースが多いようです。

工事内容  費用 
便器の交換  15万円〜 
手すりの新設  3万円〜 
手洗い台の新設  5万円〜 

浴室

浴室は、ユニットバスからユニットバス、在来浴室からユニットバス、在来浴室から在来浴室のどのパターンに該当するかによってかかる費用が変わります。

また、高齢者の入浴に配慮した段差の解消や、手すりの設置、ヒートショックを防ぐための浴室暖房の設置も多く見られます。

工事内容  費用 
ユニットバスの入れ替え  60万円〜 
蛇口交換  3万円〜 
浴室暖房の設置  9万円〜 
手すりの設置  5千円〜 
段差の解消  5万円〜 

洗面所

洗面所で多いリフォームは、劣化した洗面台の交換です。どのグレードの洗面台を選ぶかによって費用が異なります。

また、洗濯バンの劣化による交換、ガス乾燥機やガスファンヒーター設置のためのガス栓解説も多く見られます。ガス栓はどの程度近くまでガスが引かれているかにもよって金額がことなってきます。

工事内容  費用 
洗面台交換  15万円〜 
洗濯バン交換  2万円〜 
ガス栓増設  15千円〜 

関連記事:リフォームにかかる費用の相場を種類別に徹底解説

リフォームの費用をできるだけ抑える方法

リフォームの費用をできるだけ抑えて、予算内で理想のリフォームに近づけるにはどうしたら良いでしょうか。ここでは4つの方法をご紹介します。

信頼できるリフォーム業者に依頼する

まずは、信頼できるリフォーム業者に依頼することです。

信頼できるというと、全国展開していたり、CMや広告をよく見かけるような大手企業を連想しがちですが、おすすめは地元で豊富な実績を持つ地域密着型のリフォーム業者です。

地域密着型でありながら不誠実な対応や手抜き工事をすればすぐに噂が広まります。逆にいえば、地域密着型で評判のよいリフォーム業者は信頼できるでしょう。

価格面でも中間マージンや広告費がかからない分、費用を抑えることができるケースが多いです。

相見積もりをとる

いくつか信頼できそうなリフォーム業者を選定したら、同じ条件で相見積もりを取りましょう。

見積もりが出てきたら、価格だけでなく、アフターサービスなどについても比較検討しましょう。同じ「キッチンの入れ替え」「床材の張り替え」でも、価格も異なればサービス内容、アフターフォローの内容も大きく異なることがあります。

なお、見積もりを依頼する際には、相見積もりを取っていることをあらかじめ伝えておくと断る際に不要なトラブルを避けることができます。また、あまり多くの見積もりをもらっても比較検討しきれなくなってしまうので、見積もりを依頼するのは3社前後にとどめておくのがよいでしょう。

設備のグレードを下げる

設備のグレードを下げれば、当然リフォーム費用を抑えることができます。

多くの設備は消耗品です。リフォームしても、十数年後には再度リフォームすることになります。希望のものよりもグレードを下げて複数箇所のリフォームを一度に行うか、グレードを優先して別の箇所のリフォームを先送りにするかは、検討する必要があります。

補助金や減税制度を利用する

補助金や減税制度を利用すれば、実質的にかかる費用を抑えられます。

2024年には、「子育てエコホーム支援事業」「先進的窓リノベ2024事業」「給湯省エネ2024事業」「賃貸集合給湯省エネ2024事業」の補助金事業が行われていました。また、地方自治体独自の補助金制度がある可能性もありますので、事前に調べておきましょう。

リフォームの内容によっては、住宅ローンや所得税・固定資産税のリフォーム減税の対象にもなります。

これらの補助金や減税は決められた条件に合致するリフォームに対して適用されます。また、中には業者を通じて申請するものもあります。

どのような補助金や減税制度があるのか事前に確認し、その制度を利用したい旨をリフォーム業者にあらかじめ伝えておくとスムーズです。

関連記事:リフォームを安くするための方法9選!激安リフォームの注意点も紹介

200万円で行えないリフォームの内容

マンションのスケルトンリフォームや、戸建てのバリアフリー化工事など、家の全体に関わるような大規模なリフォームは、200万円では難しいです。

リフォームをすることで何を実現したいのか、どんな問題を解決したいのか再度考え直してみるとよいでしょう。

関連記事:バリアフリーリフォームで活用できる補助金や減税制度は?

予算をうまく使ってリフォームを

リフォームの種類やかかる費用についてご紹介してきました。

200万円では、家中全てをリフォームすることは難しいですが、優先順位を決めることで効果的にリフォームを進めていくことができます。優先順位を考え、予算をうまく配分することでうまくリフォームを進め、快適な生活空間を確保することができます。

限られた予算をうまく使うために、リフォームに関する知識を身につけましょう。予算内でどのようなリフォームをするのかよく吟味し、今までの何倍も快適な生活空間を手に入れましょう。
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